2004/01/22
お釈迦様とビワの葉のお話であります
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この葉っぱ、なんの変哲もないビワの葉である。古来、ビワの葉は薬用に用いられてきた。伝承によれば、ビワの葉の薬効を最初に証明したのは、お釈迦様で、病苦に苦しんでいる病人を見ると弟子にビワの葉を採取させ、二枚の葉の表面を互いにすり合わせて、摩擦熱で熱くなったビワの葉を患部に押し当て、病苦を軽減させた、とある。 私平井和正もお釈迦様に倣って、ビワの生葉を眼精疲労の治療に使えないかと考えた。コンニャクを茹でてタオルにくるみ、その表面にビワの葉を当て、眼精疲労で涙目とメヤニが著しい左目に押し当てた。確かに効果のほどはある程度見られたのだが、寒い北風の中に出ると吹きつける風にたちまちどっと涙が溢れてしまう。目医者によると年齢のせいで涙腺が萎縮するのでそれはやむを得ないことなのだ、と説明され、目薬をくれた。目医者は何を相談しても目薬をくれるだけで、しかもその目薬は涙目やメヤニ、眼精疲労にはさっぱり効果をもたらしてくれないのである。 自然療法にある茹でたコンニャク+ビワ生葉温熱療法は、ささやかな効能を発揮してくれたが、私の期待とはほど遠かった。数カ月の間、毎日数回治療を繰り返したが、それは明確な治癒にはやはり遠く、いつ果てるともない泥道を歩くのに似ていた。 そして今年2004年一月、天啓(インスピレーション)が訪れ、コンニャクの温熱療法はさらりと捨てることになったのである。(前編終わり)チャンネルをこのまま後編を待たれよ。(これはアメリカのテレビの連続番組の決まり文句である。
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