2003/07/13
深夜の貴婦人
|
月下美人…麗しい呼び名でありますな。私など青鹿先生のことをふと連想したりしますが、それはわずか数時間の儚い命のゆえか。サッチャンに呼ばれて階下へ降りると、午後九時、すでに開花が終わっており、まるで夢まぼろしのような純白の花弁が開いておりました。慌てて写真撮影したのがこの画像。 サッチャンは午前一時半まで頑張って、花がすぼむのを見届けようとしたが眠気に勝てずダウン。朝五時起きで様子を見にくるとすでに花の命は終わっていたと報告。 月下美人を頂戴したのは、河島治之氏未亡人悦子さんから。四十年前、TBS「エイトマン」の絵コンテ五十二本を独力で切った、奇跡的な人物が河島さんだ。その河島さんも十数年前、唐突に永眠された。「エイトマン」は視聴率でかの怪物番組「鉄腕アトム」を抜き去る奇蹟を起こしたが、出版社と放送局との商品化権を巡る軋轢で、大ヒット作品でありながら、わずか一年間の短い放映で閉幕した。月下美人の儚さ、いまだに胸に沁みます。
| |