2003/05/17
脱力と倦怠の果てに
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久しぶりの更新である。六千数百枚の最新作[アブダクション]を書き上げた後、なんともいえない脱力と倦怠感に取り憑かれた。大作を仕上げた後はいつもそうなる。e文庫の再発進のため、激務が続いたせいかもしれない。1995年に筆を染めた「月光魔術團」はその二倍近い分量があるが、脱稿までに五年の年月を重ねた。その半分の分量を約一年半で仕上げてしまったのだから、力を使い果たしたのだろうか。何か、寝ぼけたような日常がだらだらと繰り返されている。六月には某世界的大電機メーカーがeペーパーによる読書専用端末の発売について、記者会見をやるというニュースもある。大小、二十社を超す出版社が協力するようだ。いち早く専用端末を発表した松下さんは関西なので、東京を中心にする出版社の糾合には苦しんでいるようだ。液晶端末にはやはりインパクトというより文化的ショックが欠ける印象は否みがたい。 ところで、大作を仕上げると、そのパソコンでは二度とものが書けなくなるという私のジンクス通りになってしまった。やむなく新しいパソコンを書斎に導入。マウス・コンピュータの最安値に近い機器で、四万ちょっと。これを従来通り自作するとその倍はあっさりかかってしまう。もう自作の季節は私に関する限り過ぎ去った。メリット喪失のためだ。 安いけど、不細工な感じがないのが気にいった。これでCD−RWまで付いているのだからなあ。
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