2002/02/17
こよなく晴れた青空を
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「∞(インフィニティー)BLEU」というタイトル、実は最初あまり自信がなかったのである。なんだか淋しい感じのタイトルじゃないかなあ、と忸怩とするものがあった。きっとBLUEという言葉に引っ張られたのであろう。ところが、七月鏡一さんが美しいタイトルと褒めてくださったので、気が変わった。七月さんは無限の蒼穹のイメージを受けたらしい。こよなく晴れた青空を/哀しと思うせつなさよ そんな歌詞の歌があった。確か長崎の原爆被災を歌ったものだと記憶する。今度のマル由さんの「唐突な死」で、坂道を登りながら真っ青な雲一つない青空を見上げると、そんな歌詞が蘇る。あまりにも澄明な青空はやはり哀しさを帯びている。 画像は、曜曜社さんからサインの旅の差し入れに頂戴したものだ。美しい壜である。しかし、帰宅後体調を崩したこともあって、まだ開栓はしていない。 こんな場所で明らかにするのもなんだが、マル由さんはメガビタの恩恵にはついに授かれなかった。医師が点滴に許可した分量は最大でわずか一日二グラム、経口では激しい腹痛と吐き気でメガビタを受け入れられなかったマル由さんにとって回復の道は遠すぎた。ポーリング博士が癌患者に与えた一日数百グラムのメガビタとはあまりにも程遠い。 今後もこよなく晴れた冬空の青さを仰ぐたびにマル由さんを想うだろう。
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