2002/01/24
電子ブック・プレーヤー
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サッチャンがおかもとさんに教えられて、スペイン語の電子辞書があることを知り、文字通り欣喜雀躍した、その日のうちに西語ソフトをネットで注文。わくわくしながら待つこと数日、注文の西語辞書が配達された。ところが、それは電子辞書ではなかった。電子ブック・プレーヤーのソフトだったのである。私に置き換えれば、作家の酒見賢一さんから送られてきたCDソフト、それは酒見さんの知友のアーティスト、高橋美加さんの「メドゥサ」というアルバムなのだが、生憎わたしの持っているソニーのCDラジカセは恐ろしいほど好き嫌いが激しく、気に食わないCDに対してはNO DISKと冷ややかに表示し、まったく相手にしてくれない。なぜこのキカイが酒見さんの知友であるアーティスト、高橋美加さんを嫌うのか、見当もつかない。私の愛するアンドレ・ギャニオンのCDも、およそ基準のわからぬ好き嫌いで排除しやがりますので、私は大好きな「風の道」を聴くことができないのだ。まあ、そんな具合で、私は大好きな「風の道」も聴けず、いまだに高橋美加さんの「メドゥサ」も聴けずにいるわけだが、最初のテーマに戻ると、サッチャンは西語辞書のソフトはあるが、ハードがない。耳に押し当ててもだめなのである。そんな次第で、ネットを調べていると、これは電子ブック・プレーヤーというハードがないことにはまったく無用の長物だとわかった。私は寡聞にして電子ブック・プレーヤーの存在についてまったく無知であった。なぜなら、電子ブック・プレーヤーというハードは、数年前にソニー主導でスタートしたのだが、電子辞書に席巻され、片隅へ追いやられてしまったらしいのである。他メーカーは速やかに逃亡し、今はソニーだけが寂しく孤塁を守っている有様。というのは私の想像に過ぎないのだが、電子辞書が三千円で売っているのに、電子ブック・プレーヤーのソフトは一万円近くするし、ハード本体ときたら、もっともっと高価なのだ。しかし、サッチャンの悲嘆を放置しておくと私はそれに数倍する悲嘆を味わわねばならぬことを長年の経験上知り尽くしているので、一番手っ取り早い解決法を選んだ。それがご覧のサッチャン所有のノートの上に鎮座しているソニー製の電子ブック・プレーヤーなのだ。家庭の幸福に比肩するものはこの世にありませんなあ。
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