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平井和正の「近況+」過去ログです。

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 2001/12/04  見本の見本をご披露します


今、窮境の穴ぼこに嵌まり込んでしまっている。問題はやはり原稿執筆用パソコンにある。私は八十年代初期の富士通製ワープロ、OASYS−100Jという今では博物館入りのワープロ専用機でスタートしたため、親指シフターでもあり、今までOASYSV7を入れたパソコンで仕事をしてきた。ところが、「∞(インフィニティー)BLUE」を書き上げた後、パソコンをグレードアップ、OSをWINDOWS2000に換え、OASYSV8にバージョンアップしたとたんに言霊が動かなくなってしまった。画面に罫線が入ったままにっちもさっちも行かなくなった。罫線を外したいのだが、外れないのである。これまで白無垢の画面で書き込んでいたので、余計な罫線が鬱陶しくてならない。私が鬱陶しいというより、言霊が鬱陶しがるのである。一ヶ月間、なんとかして慣らそうとしたが、まったく乗ってこない有様だ。愛しのテルちゃんが大変なことになっているのに、どうにもこうにも進行してくれない。そうなのだ。「次元暴走気まぐれバス」の言霊が真っ先に飛び込んできたのだ。端境期の私は早い者勝ちで言霊の仕事を引き受ける。いやあもう驚きました。いつもは毛糸玉を転がすように物語は展開して行くのだが、今回ばかりは猫に手出しをされた毛糸玉になってしまった。ひっかかってもつれてほぐしようがない。先の展開がまったく読めないのは久しぶりだ。これは私の小説作法にも関係があり、普通の作家たちは最初に構想を立てて段取りを進めていくわけだが、言霊に仕事をさせる私の小説作法では、言霊自体に主導権を渡す。その言霊にやる気がなくなると本当に困ってしまう。わんわん。
そんなこんなで、わんわん遠吠えしているうちに、「幻魔大戦DNA」のゲラとともに表紙のデザインが版元から送られてきた。こんな分厚い感じということで、大都社刊「バチ♡ガミ」に被せてお目にかけることにした。
  
 2001/11/25  大不況は近況ネタにも及ぶ?


近況ネタがストックゼロの惨状であります。これは、というネタも最近はさっぱりという世間様並みの大不況。艮の金神様ネタはあるものの、どんなとばっちりが行くかわからないので没。
こんな時、昔から作家はネタ切れになると身辺雑記を書き始めたものだ。あの左半分ほっぺたが膨らんだ憎らしい奴の顔を踏んづけてやりたいとか。私はこのところ、バチガミに言いつけてやりたいこともネタ切れなので、身辺雑記でもっとも当たり障りのないことはないかと物色した。それがご覧の小物シリーズであります。一個ずつ披露して行けば、しばらくはもつという非常時用のネタ。
ところで、皆さんのなかで、こんな近況ネタはどうかというプロポーサルがあれば、お寄せ戴きたい。
画面小物の説明だが、独鈷杵は十数年前に出会った謎のリアル犬神明氏が皮袋に入れてチェーンで首にぶらさげていたものと同じ。一目見るなり欲しくなり、手に入れた。時折、人目がない場所で九字を切ったりすると気分がよい。宝珠は数年間掌で転がしているうちに艶が出た。水滴型の宝珠、火と水を統一することで大魔法使いのシンボルだそうだ。魔法使い必携。


  
 2001/11/09  幻魔大戦DNA第一集校正ゲラ刷り


完全予約版「幻魔大戦DNA」第一集の校正ゲラをお目にかける。ボリューム感たっぷりである。80年代に刊行された愛蔵版「幻魔大戦」の第一集よりも分厚いハードカバーになるのは必定。第一集は一巻、二巻の合本だが、e文庫版には二巻のあとがきが抜けており、それに今回「校正者への覚書」を挿入、増補することにした。特典の新作「BLUE HIGHWAYS」にもプラスあとがき。当分は(年内は)あとがきを書かずに済む。
「∞(インフィニティー)BLUE」を脱稿した今は、休養をとってもバチはあたらないはずだが、生憎わたしはワークホリックなのだ。仕事をしていないと覿面に機嫌が悪くなり、世の中が不愉快になる。機嫌をなおすにはどうしても仕事を一刻も早く再開しなければならない。ヨーロッパ人種がひがな一日、プールサイドでひなたぼっこするのを見ていると、連中は退屈を知らないらしいと思ってしまう。わたしなら一時間と我慢ができん。
仕事を再開するとたちまち心がなごやかになり、精気が漲ってくる。たばこは止められたが仕事だけは止められない。退屈な人生はごめんである。

お蔭様で、「ストレンジ・ランデヴー」は大好評、完全予約版の登録も順調だそうだ。ふと気がつくと、このサイトではまだ「告知」とやらが行われていなかった。わたしが「∞…」の執筆に夢中になるあまり、ころりと忘れていたのである。まだ手遅れではないようなので、下記に「告知」を掲載しておこう。

完全予約『幻魔大戦DNA』豪華版特典リスト
1 『幻魔大戦DNA』全六集(e文庫版全13巻:一集あたり2巻収録、最終集の
み3巻収録) 
 A 新書サイズ
 B ハードカバー
 C 本文全カラーイラスト(章題カラーイラスト65枚描き下ろし)
 D 装丁、デザイン:伸童舎(月光魔術團、ウルフガイDNA) 
2 特典 書店には一切出さず、完全予約のみの直販。
 A 『幻魔大戦DNA』第一集に平井和正氏自筆サイン
 B 泉谷あゆみ氏 特製卓上カレンダー
 C 泉谷あゆみ氏 特製A2判ポスター
 D 泉谷あゆみ氏 特製絵はがき
 E 平井和正氏最新作「ビッグ・プレリュード篇」新書版冊子 余湖裕輝氏カバー
デザイン
 F 『幻魔大戦DNA』全六集+最新作のすべてが入るケース
 G 送料サービス
3 金額
 第一集〜第五集 各巻本体価格 3,000円
 第六集 本体価格 3,500円
 合計金額 18,500円
 税込金額 19,425円
 振込手数料 お客様のご負担
4 申込先
 〒101-0062
 東京都千代田区神田駿河台1―5―5
 レモンビルパートU 7F
 駿台曜曜社株式会社
 郵便振替 00170―4―182841
5 お問い合わせ
 電話  03―5259―3171
 FAX 03―5259―3067
 メール yshoseki@titan.ocn.ne.jp
6 予約払込受付期間
 2001年10月1日(月)〜2001年12月27日(木)
7 発送開始
 A 2月中旬より随時発送。
 B 第一集には特典も同梱。
 C 第二集以降は毎月中旬(3月〜7月)発送。
 D 第六集はケース同梱。


  
 2001/10/29  作家デヴュー四十周年


最新作を脱稿すると同時に、文章を書くのがひどく億劫になった。言霊が去ったのである。何をするのも億劫で、とりあえず懸案のワープロ専用パソコンの構築に取り掛かることにした。言霊が活動時には到底できなかった作業である。PENTIUM4、発熱量が大きいのでMICRO−ATXのケースは無理だと言われていたが、作業デスクトップを馬鹿でかい筐体に占領されるのはどう考えても嬉しくない。これまで使用していたお気に入りの小型ケースになんとしてでも押し込めることにした。無理は承知で強行したのだが、思ったよりすんなりと納まってしまった。そんなに大げさに発熱することもない。ただ9センチの大型ケースファンがうんざりするような騒音を立てる。一方ではPENTIUM4のでかいPCUファンは停まっているのか回っているのかわからないほどおとなしい。そこでパソコン雑誌で得たウラワザで、供給電源を12ボルトから5ボルトに下げてやった。これでおとなしい静粛パソコンの出来上がり。夏場にならなければわからないほどの発熱状態で当座は安心。こういう作業は言霊が停まっている合間に大急ぎでやってのける。ところが、パソコン知識が二年ほど古くなるのが難点なんだなあ。
黒色ケースのパネルに貼ってあるシールは、マザーボードメーカーのもの。二年経つとケース内部のマザボメーカーの名前がわからなくなる。夥しい取り説に紛れたら最後、一切メーカー名の印刷のないマザボは手に負えん。二年経つとパソコン知識が揮発してしまうのだ。(ため息)
以上、手づくりパソコンに興味のない方々には申し訳なかった。以前にも書いた通り、新しい作品を生み出すにはどうしても新しいワープロ特化パソコンを必要とするのである。こいつで続々と新作を生み出すつもりでおります。
さて、新作専用パソコンの脚下に堆く積み重なっているのが、問題の最新作品。タイトルは「∞(インフィニティー)BLUE」。「21世紀8マン?」と冒頭に振っておこう。
ところで、明くる年の2002年は私平井和正の作家デヴュー四十周年なのである。デヴュー作は1962年、「SFマガジン」に掲載された「レオノーラ」、アンドロイド美女の切ない物語であった。そこで、「作家四十周年記念出版」を計画している。お楽しみに。
  
 2001/10/17  ストレンジ・ランデヴーついに刊行


発売日前日に「ストレンジ・ランデヴー」の見本が届いたので、アップする。今度こそ、間違いなし。巻末の完全版に関する告知をご一読戴きたい。これが掲載されるまで、正直いろいろあったのである。それはともかく、新作として短編小説を書くのはなんと三十年ぶりなのである。つくづく我ながら極端な作家であることよなあ。ところで、最新作、本城にDTPでゲラを出して貰った。もし「地球樹の女神」のハードカバー第一巻をお持ちの読者さんは、あれと同じ分厚さの本が四冊並ぶところを想像して戴きたい。1990年代前半の「地球樹」の後、ハードカバー、久しく出していないんだな。
  

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