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平井和正の「近況+」過去ログです。

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 2000/09/17  瞼に浮かぶはあの人たちの顔・顔・顔


この凶悪な熱暑の夏、ずっと「メガビタミン・ショック」を製作しながら、念頭を去来するのは、すでにこの世を去ったあの人、この人の面影だった。手塚治虫さん、石ノ森章太郎さん、星新一さん・・メガビタミン療法を教えてあげられたら、もっと長生きしたのでは、と思わされる人々だ。まあ、山本周五郎先生は無理としても。そこで、この画像をアップする。メンバーはたぶん素子ちゃんの出版記念会での顔合わせだ。星さんはまだ元気そうで、小松さんはまだ固太りだ。今や星さんは黄泉下の人、小松さんは劇痩せでかつての面影はない。星さんは知る人ぞ知る、星製薬の御曹司、根っからの薬好きだった。睡眠薬と覚醒剤を同時に服用してどちらが勝つか、などと試しかねない人であった。「薬は危険、ビタミンCは安全」というポーリング博士のモットーを教えてあげたかった。薬ではなくビタミンCを食前食後服用していれば、星さんもまだ元気で存命中だったろうに。素子ちゃんにも「メガビタミン・ショック」送ってあげよう。

  
 2000/09/14  密閉容器からテレポート?


サッチャンシリーズがなぜかウケている。そうなると、ついサッチャンの身辺にネタが集中してしまうではないか。門前に謎の物体が出現、というとまた怪物体を連想する人が多いだろうが、バッチいネタはお叱りを受けるので、二度とやらない。(といってもあの空からの怪物体がウン○だと思わないのだが)ともかく長い。ダダラ長い。伸び縮みするので、一メートルあるのか五十センチ程度か、よくわかちない。この写真では二匹目が左側にちょろりと覗いている。採取しようとしたところ、吸盤があって苦労させられた。あちこちにぺたっとくっついて離れなくなるのだ。大骨折って、安物の密閉容器に収容した。安物だというのが気になったが、まさかこんな不気味な代物に、タッパウェアを提供するわけにはいかない。案の定、翌日には二匹とも蒸発していた。ナメクジのテレポーテーションは有名だが、こいつも同じ芸当を心得ているのか。百科事典で調べたところ、蛭であることが判明した。しかし、密閉容器から脱走する芸当を心得ているとはなあ。その後も、もう一度出現したが、もう手出しをする気も失せて放っておいた。
  
 2000/09/10  とんちゃんイエス、かー公ノー


サッチャンが近況に出没しているらしいので、サッチャンが餌付けしたトンビのとんちゃんの話をする。とんちゃんは油揚が大好きだ。コンクリートの電柱のてっぺんに座り(そんな感じなのだ)さあさあ、来てあげましたよ、と大声で呼ばわる。とにかく脂っこいものに目がない。普通の菓子パンを与えても渋々という気分をあらわにして取りに来る。台に載せておくと急降下、滑空して巧妙に攫って行くのである。最初にやってきたのは七、八年前だったろうか。小振りのトンビを連れてきたと思うと、それは若鳥だったらしい。しかし、翌年には親と区別がつかなくなる。そんな繰り返しで一座がふくらんだ。一方、片瀬山にのさばる烏軍団が餌を盗みにくるので、とんちゃん一座も気が抜けない。台に油揚を載せる前に滑空が始まり、烏はいったん餌台に載ってから嘴でくわえて行かねばならないから、タイミングの良さでトンビの勝ち。それがずっと続き、前年、異変事が生じた。なんといきなり二十羽ほどのトンビの大集団が出現し、朝から晩までクレクレタコラの大合唱。こちらはたまらず、これはあんまりだ、ひどすぎる。この大合唱を明日も明後日もやる気か、鳥の神様に言いつけてやるぞ、と家の中で叫んだ。すると、みるみるうちに、大集団は消えてなくなり、翌日からただの一羽も姿を見せなくなった。誓っていうがこれは実話であります。鳥の神様はとんちゃんたちを強く叱ったに違いない。鳥の神様って実在するのだと考えざるを得ない。しかし、ワルモノ軍団のカラスどもは、いくら鳥の神様にいいつけても効果がない。ふてぶてしい悪党どもだから、鳥の神様のおっしゃることを無視するのであろう。人間の場合も同じだな、と考えたりするのであります。カラスと人間はみんな知らないが近縁種なのであろうと思ふ。しかし、片瀬山は一丁目の新林公園の入り口あたりに、七、八年前は空を暗くするほどの大集団が棲息しておりました。今は見るかげもありません。片瀬山のカラスの個体数が激減しているのは事実。ひょっとして人間も、とついつい考えてしまうなあ。

  
 2000/09/04  商才とは創意工夫のことなり


商才とは何か。創意工夫に他ならない。いかなる場合には音を上げず、これは駄目だと放り出さず、最後まであの手この手で攻めてみる。早い話、ウチで頼む便利屋さん、創意工夫のある人とない人がはっきり分かれる。前の便利屋さんは頼みごとに対して、いろいろ工夫してくれた。その人がポックリ死して息子が脱サラで後を継いだ。人はよくて、仕事もちゃんとやる。しかし創意工夫はゼロ。自分が駄目だと思った瞬間、お手上げになる。そこでウチのカミさんは私を駆り出す。最後の手段だ。私はあーでもないこーでもないと考えて(考えないことのほうが多い)答えを出す。たとえば、この写真は「ネコバリヤー」と命名したもの。数年前、異常に片瀬山は野良猫がのさばっていた。(その後ネコエイズで激減)のネコバリヤーを制作した当時は、野良猫が庭に入り込んでは芝の上にウンチをする。それも必ずゲロゲロの○痢便。芝が茶色くなって枯死してしまう。そこで私が制作した猫バリヤーがこれ。これを野良猫の通路に転がしておくだけで、ぴたっと侵入が止んだ。私の手製だから、そこはそれ呪力が込められている。だからネコバリヤーを飛び越してまで侵入することはしなかった。庭の柵にバラ線を張りめぐらすのは野暮であり、これならちょっと滑稽味があって風雅(?)でもある。そこでウチのカミさんの結論。安易な仕事は便利屋に。難題はダンナに、ということになってしまったのである。あなたは創意工夫型ですか? だったら商才あり。一旗挙げてみる値打ちがあります。
  
 2000/08/31  平井和正より皆様にお願いの儀がありまする


皆さん、こんにちは。わたしは作家の平井和正です。作家らしさを演出して、周五郎メガネをかけてご挨拶しています。周五郎メガネというのは、もちろん偉大な山本周五郎先生のかけていた黒縁のまるいメガネです。昔はこういうメガネをロイドメガネとも言いました。
さて、今回はまことに申し上げにくいことながら、当サイトは存立が危うくなったことのご報告です。累卵の危機と言います。きわめて不安定、危険という意味です。じり貧の危機を打開すべく、定期購読を皆さんにお願いしましたが、思ったほど申し込みが延びず、振り込みも少なく、先の見通しが更に暗転しました。無料の掘り出し物のダウンロードの数からすると、寥々たる数字です。こちらの読みが甘かったといえばそれまでですが、どうやら商売下手の本城、転職を余儀なくされる可能性が一挙に拡大しました。三五歳を過ぎると、就職が困難になるのだそうです。
無念な事態を迎えた場合、定期購読をお申し込みになった方々には、きちんと義務を果たして有終の美を飾ることをお約束しますが、妻子を抱えた本城にとっては真の意味での苦境です。今後、電子ブック・ビジネスの急成長を目前としながら、五年越しにいつもパイオニアであったe文庫が頓挫するとしたら、まことに皮肉です。
「近況」で、本城のビジネスDNAがビタミンC換算で○・○五グラムしかないと書いたところ、多くの方々のご心配を戴きました。ビタミンC換算でメガビタミンの方々のご支援のほど、お願いします。どうかお知恵をお貸しくだされたく。
ただ一つ、最後の商機に懸けるやり方もありますが、果たしてどうなりますか。今後の成り行きをどうぞ見守ってやってください。タイム・リミットは十二月。残るは四カ月足らず。
最後の賭けとして、紙媒体にe文庫の広告を打つとしたら、どこがよいでしょうか? 皆さんにお知恵を拝借したいのですが、平井和正の読者はどんな雑誌を読むとお考えですか? 思いついた雑誌の名前を一言メモで挙げて下さると大いに感謝します。列挙でも構いません。

  

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