2000/08/31
平井和正より皆様にお願いの儀がありまする
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皆さん、こんにちは。わたしは作家の平井和正です。作家らしさを演出して、周五郎メガネをかけてご挨拶しています。周五郎メガネというのは、もちろん偉大な山本周五郎先生のかけていた黒縁のまるいメガネです。昔はこういうメガネをロイドメガネとも言いました。 さて、今回はまことに申し上げにくいことながら、当サイトは存立が危うくなったことのご報告です。累卵の危機と言います。きわめて不安定、危険という意味です。じり貧の危機を打開すべく、定期購読を皆さんにお願いしましたが、思ったほど申し込みが延びず、振り込みも少なく、先の見通しが更に暗転しました。無料の掘り出し物のダウンロードの数からすると、寥々たる数字です。こちらの読みが甘かったといえばそれまでですが、どうやら商売下手の本城、転職を余儀なくされる可能性が一挙に拡大しました。三五歳を過ぎると、就職が困難になるのだそうです。 無念な事態を迎えた場合、定期購読をお申し込みになった方々には、きちんと義務を果たして有終の美を飾ることをお約束しますが、妻子を抱えた本城にとっては真の意味での苦境です。今後、電子ブック・ビジネスの急成長を目前としながら、五年越しにいつもパイオニアであったe文庫が頓挫するとしたら、まことに皮肉です。 「近況」で、本城のビジネスDNAがビタミンC換算で○・○五グラムしかないと書いたところ、多くの方々のご心配を戴きました。ビタミンC換算でメガビタミンの方々のご支援のほど、お願いします。どうかお知恵をお貸しくだされたく。 ただ一つ、最後の商機に懸けるやり方もありますが、果たしてどうなりますか。今後の成り行きをどうぞ見守ってやってください。タイム・リミットは十二月。残るは四カ月足らず。 最後の賭けとして、紙媒体にe文庫の広告を打つとしたら、どこがよいでしょうか? 皆さんにお知恵を拝借したいのですが、平井和正の読者はどんな雑誌を読むとお考えですか? 思いついた雑誌の名前を一言メモで挙げて下さると大いに感謝します。列挙でも構いません。
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