近況＋ from Kazumasa Hirai

　2007/01/25 　面白そうな本はあるかな？

なにがなんだかわからぬまま無我夢中でＤＴＰに挑み続けて数ヶ月、少しずつ自信に似たものが醸成され始めた。具合が悪いのは記憶力の低下であって、よしっ、覚えた！　と思っても一ヶ月ほど経つと忘れてしまっていること。
これは年齢のせいでいかんともしがたい。毎日のように記憶の錆び落としをするしかないのである。だが、いろいろ参考書を読んで、InDesign CS2からＡdobｅのＰＤＦスタイルに落としたデータをそのまま印刷所に渡すほうが楽だという知識も頭に残っている。
新しいことに挑むと気持ちもリフレッシュする。それが一番のメリットである。
まだ本になっていない「アブダクション・シリーズ」２０巻、幻魔大戦deep８巻も簡単にＤＴＰデータになってしまう。さてどうやって料理しようかな、と考えると生き甲斐が湧いてくる。
もう年だし、面倒だから、と思わずに、次は自分のＨＰを一から作ってみようかと考えている。
まったく知識のない分野で、土台から作り上げる楽しみを覚えてしまった。やればできるのだ。あなたにだってやる気があればできる。わたし平井和正がその恰好の見本なのである。

　　

　2007/01/09 　やっと辿り着いた。この画像ぐらい分厚い本になります。

ＤＴＰに暮れも正月もなく、凝ってました。わたしは凝り性なので、集中力が人一倍あります。サッチャンがわたしの仕事場に入ってきたのもわからず、物音でぴょんと体が飛び上がります。うちのチョコが物音に驚くと垂直に飛び上がるのとそっくりです。おかげで言霊など全然きません。わずかな分量の文章を書くにも四苦八苦してます。
２７００枚の｢トルテック｣を三分冊にして、平均六百ページの分厚い本にしようと思います。正直いってもうこれだけの大作はこの先書けそうもないと感じます。ライトノベル全盛の御世ですから、大作の読者は消滅の一途を辿るでしょう。
これは｢トルテック呪術師の小説｣です。１９６８年だったか、カルロス・カスタネダという人類学者のタマゴのような青年が、初めてトルテックの秘密の一端に触れました。以来、わたしも数百回の「ドン・ファン物」の読み返しを始めたわけです。読めば読むほどわからなくなるトルテック物の迷路に入り込んでしまって、水に溺れる者のようにあがきながら、トルテック呪術の神秘に引きずり込まれていったわたし。いつかトルテックをテーマにした小説を書こうと深く決心。それがやっと結実しました。人類ダメ小説を書きつづけながら、どうして人類はこんなに徹底的にダメなんだろう、と口惜しい。
この作品はトルテック呪術師だけが到達した秘密の解明がテーマになっています。世界中に何十万ものバラエティー豊かな呪術師、魔術師、道士が散在しながら、人類の前途に希望の灯火を示したのはトルテックだけ。
妖精のような美少女みちるに導かれて、わたし自身もそこに辿り着きました。
もう人類ってダメだよな、先はないよなと呟かなくてもいいんです。これはそんな作品です。

　　

　2006/11/25 　いたずらの相談ですか？

突然ですが、ビワの葉星人のことをご記憶ですか？　余儀ない事情が生じまして、この画像の窓の外に覗いているビワの木を抜いて庭の別の場所に植え替えなければならなくなりました。豊かな葉っぱを実らせた枝の大部分を植木やさんが切ってしまいました。ビワの葉の薬効、ご存知ですよね？　ビワの葉星人のおかげで、わたしは視力を取り戻すことができたんです。目にいいだけでなく、葉を煎じたり、焼酎漬けにしたりして、わたしはずいぶんたすかっています。大量の素晴らしい葉を採取したので、ご希望の方がございましたら、五名さま先着で差し上げます。なお住所氏名は伏せてください。決して明記なさらぬようにしてください。
ところでビワの木が抜かれる間、チョコチャバはベッドの下に隠れて出てきませんでした。
いたずらの相談どころではなかったようです。

　　