2007/01/09
やっと辿り着いた。この画像ぐらい分厚い本になります。
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DTPに暮れも正月もなく、凝ってました。わたしは凝り性なので、集中力が人一倍あります。サッチャンがわたしの仕事場に入ってきたのもわからず、物音でぴょんと体が飛び上がります。うちのチョコが物音に驚くと垂直に飛び上がるのとそっくりです。おかげで言霊など全然きません。わずかな分量の文章を書くにも四苦八苦してます。 2700枚の「トルテック」を三分冊にして、平均六百ページの分厚い本にしようと思います。正直いってもうこれだけの大作はこの先書けそうもないと感じます。ライトノベル全盛の御世ですから、大作の読者は消滅の一途を辿るでしょう。 これは「トルテック呪術師の小説」です。1968年だったか、カルロス・カスタネダという人類学者のタマゴのような青年が、初めてトルテックの秘密の一端に触れました。以来、わたしも数百回の「ドン・ファン物」の読み返しを始めたわけです。読めば読むほどわからなくなるトルテック物の迷路に入り込んでしまって、水に溺れる者のようにあがきながら、トルテック呪術の神秘に引きずり込まれていったわたし。いつかトルテックをテーマにした小説を書こうと深く決心。それがやっと結実しました。人類ダメ小説を書きつづけながら、どうして人類はこんなに徹底的にダメなんだろう、と口惜しい。 この作品はトルテック呪術師だけが到達した秘密の解明がテーマになっています。世界中に何十万ものバラエティー豊かな呪術師、魔術師、道士が散在しながら、人類の前途に希望の灯火を示したのはトルテックだけ。 妖精のような美少女みちるに導かれて、わたし自身もそこに辿り着きました。 もう人類ってダメだよな、先はないよなと呟かなくてもいいんです。これはそんな作品です。
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