2000/06/17
角川春樹氏の色紙
|
角川春樹氏との縁、深浅は知らないが、十数年前、霊夢を幾晩も立て続けに見たことがあり、それは未来予知夢でもあったようだ。巨大なタワーが限界角度を超えて傾いており、周囲にはSF作家たちが群れている。その夢は日本SF界の長期低落を意味する夢だとすぐにわかった。日本SFがまだ健在だった頃の話である。角川春樹氏の場合は、彼が顔に多数の傷を負っている夢で、果たしてその夢も現実化した。いったん角川書店と縁が切れたが、角川春樹事務所で再起した角川春樹氏との縁はハルキ文庫で復活。十数年前より更に波動は強く、元気一杯だ。夢で見た傷は完治したらしい。その折、別れ際に揮毫された色紙をお目にかける。なにかさらりと解脱した春樹氏らしい句ではないか。余人にはこんな巨大スケールの句は無理だろう。この色紙は私の仕事場の壁の上から、私を見下ろしている。
| |