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平井和正の「近況+」過去ログです。

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 2005/08/23  8man infinity


近況の名に値する画像がやっと得られた。コミック版8マン∞の二冊同時刊行の表紙である。七月鏡一さんの原作であり、私平井和正はルーツである。七月さんを強く推薦したのは私であるから、このコミック作品の出来には強く安堵させられた。絵は繊細で美麗である。私はアンナという「美幼女」のご贔屓だ。彼女が自分より大きな巨大トランクを持って出現したとき、本気で安堵した。一枚の絵でその全体を占えそうな気がしたからである。
七月さんには悪役キャラを大事にしてほしいと願う。偉大な悪役こそ物語の要諦だと思うからだ。

  
 2005/08/17  季節はずれの象と桜です


アラタの手を借りて、ウィルスソフトを入れ替えた。うまく行きそうなのだが、確信はない。不可解なことが多すぎるからだ。幻魔大戦deep、特別付録の「ひらりんのきまぐれ雑記帳」の校正をやっているところである。付録にするのがもったいなくて仕方がない。最新作にもこの八月から手を染めたことだし、仕事に本格的に復帰する覚悟も出来た。
画像は、桜の季節のものである。この頃はもうすでに画像をアップできなくなっていたと思う。ウィルス産業は、ポーリング博士のいう「病気産業」に似ているような気がする。
  
 2005/07/01  がんばれ携帯小説たち


携帯小説、奔流のように、まさにこの日のために用意され蓄積された作品群が放出されていく。やった、というのが私の本音である。まるでこのために用意されたように、「幻魔大戦deep」が間に合った。数千枚の大作が間に合った、というのは偶然ではなかったように感じられる。数百枚の作品とは違うのである。予定を立てて書き進めたとしても、完成までに二、三年の違いは容易に出てきてしまうからだ。
十年以上前、私平井和正は、この日のためにスタートしたのである。初弾は「ボヘミアンガラス・ストリート」で、全九巻、それを半年で書き上げたとき、やれる、と感じた。言霊が遅滞なく下りてくることを知ったからだ。そして、ゴールは真打のような「幻魔大戦deep」、まさしく言霊下ろしは予定されていたものだった、と感じる。
今の私は、言霊から解放されている。老後の体力を使い果たしたからだし、長期休養を貰った気分でいる。
読者の皆さんが、次第に携帯で小説を読む醍醐味に慣れてきたようでもあるし、作家たちの選り抜きのおもしろい小説を「いつでも、どこでも読める……」楽しさを満喫して貰えるこの手段は、ごく自然の当たり前の一般的な風俗になるだろう。
それでこそ、出版界の悪しき風潮に逆らい続け、レジスタンスを続けた私のような異端児が存在した甲斐があるというものだ。在庫切れや言葉狩り、一切ない理想境が長持ちすることを切に祈っております。
  
 2005/05/08  振り子の応援


ご無沙汰です。五月に入ってやっとフォースが少しずつ出てきました。幻魔大戦deep の言霊が去ってから食いつくした米櫃みたいにカラッポになっておりました。全力を絞り出したからです。絶対に成り行きが(自分自身にも)読めない小説、という課題を自分自身に与えたせいです。作家は、どうしても長年書き続けるうちに、自己模倣という罠に捕まってしまうものです。とてつもない、想像を絶した小説作法から締め出されてしまう。ねえ、そうじゃないですか。何を読んでもどこかで見たような小説ばかりでしょ? 最初の一頁を読んだ段階で最後まで聡い読者の目はお見通しになってしまいます。
すでにauで幻魔大戦deep の4巻を読了された読者たちにはおわかりだと思いますが、実は私、振り子と相談しながら書き進めました。振り子を回転させていると、それまで考えもしなかったとんでもないアイディアが湧きだすのです。振り子の使い過ぎで、目一杯フォースを使い果たしてしまったのか、書き上げたとたん内実ともにカラッポになってしまったわけですが……
画像は、auの全使用者に配布されたものです。幻魔大戦deep の表紙、期待したよりこまかいのですが、配布の数量は大新聞全国紙全部の部数を合わせたぐらいあるんじゃないかな。なんだか頭がくらっとしますな。
カラッポになっている間、文字通りなんにもしませんでした。酒見賢一さんが、「幻魔大戦DNA」をすごく褒めてくださるメールを下さったのですが、なんだかむしょうにきまり悪くて、お返事を差し上げられませんでした。その後、「週刊朝日」でも褒めて下さったらしいのですが、まだ拝見しておりません。私のそのきまり悪さは、何に起因しているのか咄嗟によくわかりませんでしたが、きっと私の傍若無人な絶大なる自負のせいじゃないかと思うのであります。
それが実は振り子と相談してるなんてねえ……


  
 2005/04/01  幻魔大戦deep発表を記念して


明らかなことは、「その日の午後砲台山で」(「地球樹の女神全集」ルナテック刊収録)がなければ、「幻魔大戦deep」は存在しなかった。
これは地球樹の主人公四騎忍が東丈探しを、丈の姉三千子に依頼される、と発端から引っ張りだされた。瓢箪から駒が出る、という俚諺そのままである。
幻魔大戦は二度と書かれることはないだろうと思っていた。もはや休火山ではなく、すべての火山活動の終焉を迎えた死火山、と私は受け止めていたのである。
東丈はどうなったのか、と人に問われると、彼は時間と空間になってしまいました、と本気で答えていたからである。
それゆえ、東丈が再登場したとき、一番驚いたのは私、平井和正自身であったといえる。
東丈は恐ろしく扱い難い主人公であった。がちがちの生真面目なのである。唐変木(とうへんぼく)なのだ。私の主人公の中の異端児とさえいえる。
感情移入がしにくい東丈が去って、私は実のところほっとしていたほどである。
その東丈が帰還して、何を始めたか。私が想像することも困難なことをおっぱじめた。詳しいことは本編を読んで戴くとして、ああ、肩が凝るなあ、と一度も思わなかったことは事実である。
画像は全8巻のうち8名の女性たちがそれぞれの表紙に描かれている。彼女たちは振り子の回転につれてストリーリーのうちに次々に送り込まれてきたキャラクターである。いったいなぜ振り子なのか、それも本編をお読み戴くことにしよう。
  

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