2005/05/08
振り子の応援
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ご無沙汰です。五月に入ってやっとフォースが少しずつ出てきました。幻魔大戦deep の言霊が去ってから食いつくした米櫃みたいにカラッポになっておりました。全力を絞り出したからです。絶対に成り行きが(自分自身にも)読めない小説、という課題を自分自身に与えたせいです。作家は、どうしても長年書き続けるうちに、自己模倣という罠に捕まってしまうものです。とてつもない、想像を絶した小説作法から締め出されてしまう。ねえ、そうじゃないですか。何を読んでもどこかで見たような小説ばかりでしょ? 最初の一頁を読んだ段階で最後まで聡い読者の目はお見通しになってしまいます。 すでにauで幻魔大戦deep の4巻を読了された読者たちにはおわかりだと思いますが、実は私、振り子と相談しながら書き進めました。振り子を回転させていると、それまで考えもしなかったとんでもないアイディアが湧きだすのです。振り子の使い過ぎで、目一杯フォースを使い果たしてしまったのか、書き上げたとたん内実ともにカラッポになってしまったわけですが…… 画像は、auの全使用者に配布されたものです。幻魔大戦deep の表紙、期待したよりこまかいのですが、配布の数量は大新聞全国紙全部の部数を合わせたぐらいあるんじゃないかな。なんだか頭がくらっとしますな。 カラッポになっている間、文字通りなんにもしませんでした。酒見賢一さんが、「幻魔大戦DNA」をすごく褒めてくださるメールを下さったのですが、なんだかむしょうにきまり悪くて、お返事を差し上げられませんでした。その後、「週刊朝日」でも褒めて下さったらしいのですが、まだ拝見しておりません。私のそのきまり悪さは、何に起因しているのか咄嗟によくわかりませんでしたが、きっと私の傍若無人な絶大なる自負のせいじゃないかと思うのであります。 それが実は振り子と相談してるなんてねえ……
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