2004/10/11
台風の夜の神頼み
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湘南を強力台風が直撃した。荒れ狂う猛風の音の恐ろしさといったらなかった。生まれて初めて、風の音に恐怖を抱いた。折れた樹の枝が大きな窓ガラスに激突してきたら、と考えた瞬間、神様に祈っていた。うわあああ、神様、この恐ろしい風をなんとかしてください、お助けを、と祈った瞬間、風の音が突如として消えた。旦那、本当ですぜ、祈った瞬間、台風がどっかにいっちめえやがったんで。 こんなことは初めての経験である。助けてくれえ、とわめいた瞬間、助かっていたのである。ジョークの好きなひらりん、きっとこれも冗談だろう、と思う人多数。信じる人極少数。一瞬にして去った台風の対価、神様はどのように請求なさるであろうか。しかし、切羽詰まっていたので、どこのどの神様に救助を求めたのか、覚えていないのである。 なにせdeepにかかりっきりで、台風の荒れる最中も嵐を忘れて書き続けていた。これは停電するかもしれん、するとこの今書いている原稿はぱあっと空に帰してしまうかもしれんと思ったとき、その恐ろしい台風の鯨波が突如として巻き起こったのである。 停電はなかった。片瀬山の下の町は停電で真っ暗になり、下水の水がどんどん上がってきたそうである。神の助けとはこのこと。しかし、お礼を申し上げる神様はいったいどこのどの神様だったのでありましょう。うーん、悩む、悩むぞ。
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