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平井和正の「近況+」過去ログです。

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 2004/06/25  ついに捕らえた!


歌うウグイス激写

ついにやりました。きっと神様が気の毒に思って、ウグイスを差し回してくださったのでしょう。ウグイスはおそろしく用心深い小鳥で、これまで人前に姿を見せたことは一度もありませんでした。分厚い藪の繁みの中で歌っている姿をまさかテレビアンテナの上で目撃できるとは。
前回、ウグイスについて述べたとき、[明朗くん]と[おごそかくん]についてはふれませんでした。裏の小藪にやってくるのはこの二人連れだとばかり思っていたのです。ところが、なんとテレビアンテナ上で歌うウグイスは一人二役の声色を使いわけていたのです。
なぜ明朗くんでなぜおごそかくん、と呼び分けたかといえば、明るい音色で朗々と歌う、明朗くんとまったく違う、おごそかに歌うおごそかくん、まさか声色を違えていたなどと夢にも思いませんでした。同じ場所で歌うのはオスのカップルゆえ、変だなとは思っていました。ライバルで恋敵のオス同士がつるむのはおかしい。けれど同じ場所で啼き分けていた明朗くんとおごそかくん、まさか二人一役だったとは。ウグイスの谷渡りまでちゃんと啼き分けていたんですよ。名人芸ですな。

  
 2004/06/15  片瀬山の外飼い猫


サッチャンねたなのだが、撮影者は平井和正である。片瀬山には非常に珍しい外飼い猫がいるという。私はサッチャンにそそのかされて、朝四時起きする破目になった。最初は時間が遅すぎて猫の姿がない。いや、その前にはデジカメ持参ででかけたのだが、猫の目が化け猫のようにストロボで光ったため失敗。三度目に望遠レンズつきの銀塩カメラでようやく捕らえた。サッチャン命名の[外飼い猫]というのは、家のなかに入れて貰えず玄関の外のダンボール函で暮らす猫のことである。餌は貰っているしこぎれいなので、野良猫とは違うらしい。ただ、家の外で飼われている猫なのである。日本では古来より猫は家の中で暮らすもの。さもなければ鼠を捕るという猫本来の使命が果たせないではないか。
外飼い猫という存在にはかなりな疑問があるし、抗議行動を起こすべきなのかもしれない。猫に演説しても仕方がないし、猫は早朝に起こされてぼーっとしているのみであった。


  
 2004/06/08  近事片々でござる


サッチャン秘蔵の鳥笛である。などと大袈裟なことをいっているが、サッチャンがこの笛を吹いても、鳥たちはせせら笑うこともしない。変な音がすると思うだけであろう。
裏の小藪でウグイスが朗々と啼いている。四月から六月にかけて、元気に啼いていたが、このところ、明朗くん、と名付けた素晴らしい啼き手が後釜と交代して以来、ちょっと精彩がない。先の明朗くんは私が洗面したりして物音を立てるとすかさず朗々とした声を披露してくれたのだが、後釜はナーヴァスらしく、逆に遠ざかってしまう。私を聴衆として意識していた明朗くんとは大違いでがっかりだ。
明朗くんが去ったのは、ホトトギスのせいかもしれない。ご存じの通り、このホトトギスという鳥はウグイスの巣に托卵する悪者である。仮親の何倍もあるホトトギスの雛は本来のウグイスの卵や雛を巣の外に蹴落としてしまい、悠々と仮親に餌を運ばせる。こいつらは神様が作ったのではなく、神様がちょっと目をはなしている隙に造作に手を入れた悪魔の産物であろうと思ふ。
この数カ月、私はちょっと草臥れた。十年も待ちに待った読書専用端末の登場で、気が緩んだせいらしい。リブリエで私は池波正太郎の鬼平やら剣客商売を読んでいるのである。これまでは本が増えるのを恐れて、我慢していた読書の領域なのだ。

  
 2004/05/15  ミザリーな気分だなあ


で、松下さんの○グマなんだが、こればっかりはコメントするのを遠慮したいのである。かなり長い間どうしようかと考えたが、ブロードバンドでコンテンツを購入できないのは致命的としか思えない。わざとひどい画面にしたのではないが、映り込みが激しくて、どう撮影してもだめである。映り込みというのはテレビ画面に室内の風景が映ってしまうことで、受像機メーカーはずいぶん苦労した過去がある。松下さんともあろうメーカーがなんとかならなかったものであろうか。リブリエと比較するのはよそう。なんともはやお気の毒としかコメントしようがないからである。
  
 2004/04/25  風向きが変わった


人生の節目、そんな瞬間が十年前に訪れた。日本初の商業電子出版を目指した瞬間だった。奔流のように訪れた言霊が、私にその機会を与えてくれた。[ボヘミアンガラス・ストリート]がそれである。半年間で九冊分の原稿を一気に書き上げた。当時の状況は、非商業的作家が自分の本をサイトに置いていたが、課金システムが欠如しているため、数冊売れたり売れなかったりという有り様であったらしい。(律儀に送金してくる読者がそれでも少しはいた)
当時はインターネット時代到来前で、パソコン通信全盛期であった。そのパソ通業者の大手を10社糾合して、[ボヘミアンガラス]を大々的に売りにかかったのが、本城剛史というこのサイトの管理人である。一桁しか売れなかった電子本が突如四桁に急上昇した。
その売れ行きを傍観していた人々が慌てて電子出版社を作ったが、エロ小説(今は官能小説と品よく呼んでいる)を除くと微々たる売れ行きだったそうだ。
電子出版の夢にとり憑かれたわたしは戦略的方針を定め、超大型大長編を続々書き続けることになった。もちろん言霊が協力してくれなければ、私の本来の作品生産量は年間一、二冊に過ぎない。十年間で八十冊の本を書き上げるのに言霊抜きでは絶対に不可能だった、と断言してもいい。
その電子出版の夢が今、この画像に結実している。私の目は未来を透視しっぱなしだから、このモノクロのeペーパーの面に素晴らしいオールカラーのイラストを視ている。
この読書端末は日本で初めて姿を現したモノクロのテレビ受像機と同じだ。その未来を視ることができる人々だけがオールカラーの美しい画面を想像できるだろう。



  

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