『クリスタル・チャイルド』(小説版) あなたに、心よりお薦めさせていただきたい物語です。 『地球樹の女神』のコア・ストーリーとして発表されたこの物語は、私にとっては、『地球樹の女神』ではほんの少し足りなかったと思われて残念だった、ヒロイン後藤由紀子の心の軌跡を中心に、物語が奏でられているような気がしてなりません。 女神であっても、人間である限り、自分を捜し求める。無意識にも。そして意識的にも。 それは後藤由紀子という一人の女性の青春物語であり、人生そのものに匹敵する物語でしょう。 物語の中では数々の妨害があり、そして思わぬ人物からも助けられたりもします。そこに一つの人生の有り様を見るような気がしてなりません。 後藤由紀子と共に、この物語という“人生”を共有なされるあなたは、幸せだと思います。女神であっても人間である限り、我々と共に、平井先生の言うところの「青春彷徨」をしているのです。その体験を共有し、少しでも自分の中で実感するとき、我々は女神の波動に包まれて、心の安らぎという幸せを得るのです。 読んでいて次第に現れてくる真実。 その真実を知ったとき、あなたはある種の解放を味わうことになるのです。 狭隘かもしれない人間のある種の心の縛りから、自由になったことを実感するでしょう。 ある意味、自分がそんなに傷つく必要がないのだ、と気づいてしまうのです。 ミューズの女神に感謝の念を自然と湧きおこさせる、女神の物語。 ああ、そうそう、イラスト。 イラストは、泉谷あゆみ先生の美麗なイラストです。雑誌『犬神』を知っていらっしゃる方ならば再会できます。 そして何よりも『地球樹の女神』雑誌連載時の扉絵の一つをカラー化したものが、表紙の絵であり、とても嬉しくなってしまいます。 イラストも充分に味わってください。 あなたに、心よりお薦めさせていただきたい物語です、そう、もう一度言わせてください。 あなたと共にこの物語がありますように、と祈らずにはいられない物語です。
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